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斎藤の<国語の頭脳>教室


斎藤の<中学受験・国語新講義 詩について W>基礎編


 今回は、<詩の解法、読解>について学習しよう!

 なかなか、塾、学校でも<詩>に関しての説明は少ないと思うんだ。説

明文、物語・小説が中心だろう。しかし、詩だって出題されるんだから、

しっかりここで学習しておこうね。

 ごめん、ごめん、先生は機械音痴なんだよ、パソコンの文字を縦に書く

方法を知らないんだ、多分、君は知っているだろう。その点において君が

わたしの先生となるわけだ。暇な時、教えてよ、頼むね。

 それでは、下記に書かれた<詩>を読んでみよう。
 例題だね。
 <詩>の場合は、<例題>を出して説明した方が分かりやすいんだよ。


   <外科医>

          竹中 郁(たけなか いく)


  1 ここは北極だ!
  2 ぼくは雪の上でねなければならぬ
  3 扉(とびら)をあけて手術衣をきた白熊(しろくま)が
  4 仔熊(こぐま)をつれてやってくる
  5 ここは氷点下四十五だ!
  6 鋏(はさみ)とコップとピンセットと
  7 時としてぼくの声まで氷結する
  8 かわいそうなペンギン!
  9 鋭い(するどい)刀(メス)の一閃(いっせん)に
 10 ぼくの血管は極光(オーロラ)を吹き上げる
 11 かわいそうなペンギン!
 12 ぼくはねている間に
 13 すっかり縫帯の雪にうずまってしまった
 14 つめたい墓石!
 15 ここは北極だ!

 と、いう<詩>何だ。

 これを<テキスト・例題>にして解説していくよ、準備はいいかな?

 
    < 詩の解法、解き方 ! これだけ覚えれば大丈夫! > 

 題名 <外科医>  竹中 郁(たけなか いく)

 さて、君は、この詩を読んで意味がわかったかな?ふふふ、分からなかったんじゃないかな。

 たぶん、チンプンカンプンで、一体これ何!? わけわかんねぇ〜〜!何て思われたんじゃないかな。

 詩というのは、「説明文、物語・小説文」と違って、<たとえ>の連続なんだよ。

 非常に<いじわる>なんだね。素直に直接、書いてくれればいいのにね。

 簡単な例をだそうか? 目の前にバナナがある。それを、わざわざ、バナナ!と言わず、チンパンジーが好きなもの! と言っていることと同じなんだ。

 だから、何の<たとえ!?>なのか、よーく、考えながら読まないとだめなんだね。

 直接、すぐにこの<外科医>という詩をよんでも、<たとえ>が多すぎてわからないだろう。

 まず、<題名>を見てごらん!

 何て言う<題名>だった?

 そう、<外科医>だね、ということは、この<詩>は<外科医>にかかわることが書いてあるんだ。

 <外科医>から何が想像できるかな?

 君は、たしか虫垂炎、いや、盲腸(もうちょう)というのかな?手術をしたよね。眼科医が、盲腸(もうちょう)を治療するわけはないよね。<外科医>にしかでないはずだ。

 そこで、<外科医>から一体何が思いつくか、次々と思い付くことを紙に書いてみよう。

 メス!!!何て思い付かない?手術とか、病室、入院、血、縫う(ぬう)、痛い、麻酔(ますい)、いろいろ思い付いたんじゃないかな?

 その思い付いたことを、ヒントにして本文を読んでみようね。

 ここで、気がついたと思う。

 詩は、<題名=ヒント!!!>何だよ。忘れないでおこう。

 そして、次に、<それを書いた人>は、男性か、女性か見てみよう。 

 竹中 郁(たけなか いく)と<題名>の<外科医>のすぐ下に書いてあるね。

 男性だね。女性の外科医もいるけれど、やはり、<外科医>と言ったら<男性>の方がピッタリ!するね。

 1行目、北極と書いてあるね。しろくま君とかアザラシ君がいる寒い地域をいっているのかな?さっき、詩は何かをたとえている、といったよね。だから、南極の反対の北極という場所を直接指しているわけではなくて、北極のような<ところ>ということだ。どういうところだろう?寒いところを<たとえ>ているわけだ。<外科医>という題名から考えて、すぐに<病室、病院、手術室>とか思い付かないかな?

 2行目、雪の上でねなければならぬ、とあるね。

 ここで気をつけることは、<雪>が何をたとえているかだ。

 雪は<何色>をしているかな?そう! 白だね。雪を茶色という人はいないだろう。

白い上にねなければならないとは、どういうことだろう。外科医と書いてあるよね。ベットを<たとえ>ていると想像できるよね。

 3行目、白クマが来た!とあるね。なぜ?白クマ君が来るんだろう。これも何かをたとえているんだね。<手術衣>と書いてあるね。これがヒント!だ。もう、わかったんじゃないかな、<外科医>がやって来たんだね。

 4行目、小熊(こぐま)をつれて、とあるね。<白クマ=外科医>、ということは?一体、その<小熊>とは誰だろう??そう、助手だね。手術の時の助手だから、<看護師>となるわけだ。今では、<看護婦>という言い方はしないことになっているから、注意しようね。

 5行目、ここは氷点下45、すごく寒いところだね。ひやっ!としたところだね。外科医というところから、手術室か病室、病院が思い付くはずだ。そのどこだろう?前の行に<手術衣>と書いてあるから、<手術室>のことを言っているわけだ。

 6行目、このたとえは、メスなどの手術のための道具だね。

 7行目、氷結する、と書いてあるね。こおりつくということだ。手術をするから非常に手術を受ける<ぼく>が緊張し、怖がっているということだ。

 8行目、これは、ペンギン=手術を受ける<ぼく>だね。

 9行目、バサッ!って、刀で、いや、メスで切った瞬間だね。

10行目、オーロラって知っているかな、北欧で、冬、空にまるでカーテンのようなものが舞っていることをいうんだ。メスで切られ、血が天高く吹き上げたんだ、こわいね。

11行目、これは問題ないね。

12行目、ねているあいだ、これは手術を受けている間だね。

13行目、ほうたいでグルグルまきにされたんだよ。手術が終わったことが分かるよね。

ここで、注意して欲しいことは、雪の色だ!雪=白、だから、ほうたいのことを雪に<たとえ>ているんだね。

14行目、<墓石>が出て来たよ、何だろう、お墓参りに行ったことはあるかな? どんな気分がした? お墓参りにいって、わらいがとまらなくて嬉しかったです、という人はいないだろう。みな、寒々とし、不安、恐怖、殺風景な感じがするんじゃないかな。そうすると、病室か手術室をたとえていることになるね。

15行目、最後にまた最初と同じ、北極が来たね、これが<手術室>だということは分かっているよね、そうすると14行目の墓石は、<病室>ではなく<手術室>となるね。

 

 
            juken_saito@cure.ocn.ne.jp
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